設立時に名前を借りた株主の遺族から株式の買取請求を受けた[飲食業経理の失敗事例] 電子書籍版
55円(税込)
作品内容
失敗は成功のもと! でも本当に失敗すると大変!? そこで各界の専門家、しかも一流のプロフェッショナルが「よくある失敗事例」から正しい実務知識を解説。逆転のケーススタディで実務が身につく失敗から学ぶ実務講座シリーズ!新規開店、新装リニューアル、新メニュー開発…。時として失敗を恐れぬチャレンジが必要な飲食店経営。でも、だからこそ、「経理」で失敗してはいけません。本書はあらかじめ「飲食業経理の失敗」から貴店を守る電子書籍です。>>>>>バブル経済華やかなりし1986年に脱サラして飲食業の法人を設立したAと申します。その後、経営難の時代も何とか乗り切り、おかげさまで今では地元を中心に4店舗を展開するまでに成長することができました。当期も業績は極めて好調なため、5店舗目の出店計画を立てていたところでした。 そんな折、サラリーマン時代の同僚B氏のご子息、という方が突然当社に来られました。すっかり縁遠くなっていたのですが、B氏は数ヶ月前、病気のため他界したそうです。 ご子息が続けた次の話には、さらに驚きました。 「生前は、父が大変にお世話になりました。調べたところ、父は御社の株を少し持っていたようなので、お返しに上がりました。つきましては、適正な価格で買い取っていただきたいのですが」というのです。確かにB氏は、私が法人を設立した時に、株主として名義を借りた人ではありますが、実際に資本金を払い込んだのは私だけであり、B氏は一切、払い込みをしていません。 ご子息はじめ遺族の方は、B氏が当社の株主であることすら知らなかった、ということです。今さら当時のいきさつを話しても問題がこじれそうですし、B氏にはお世話になりましたから税理士と相談し、B氏の株式を買い取ることにしました。 これが思わぬ出費となり、新規出店の話は延期せざるをえませんでした。
作品情報
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