親族ではない料理長に店を譲りたい[飲食業経理の失敗事例] 電子書籍版
55円(税込)
作品内容
失敗は成功のもと! でも本当に失敗すると大変!? そこで各界の専門家、しかも一流のプロフェッショナルが「よくある失敗事例」から正しい実務知識を解説。逆転のケーススタディで実務が身につく失敗から学ぶ実務講座シリーズ!新規開店、新装リニューアル、新メニュー開発…。時として失敗を恐れぬチャレンジが必要な飲食店経営。でも、だからこそ、「経理」で失敗してはいけません。本書はあらかじめ「飲食業経理の失敗」から貴店を守る電子書籍です。>>>>>和食店を経営するT社の社長を務めるAと申します。親族からお金をかき集めて起業したのが30年前。そろそろ私も引退を考えています。後継者には、起業した当初から当店で料理長を務めるB氏を、と考えています。B氏は私の親族ではありませんが、真面目な人柄で店の従業員からの信望も厚く、料理の腕前とその指導力はもちろん、経営的なセンスもなかなかのものがあります。変化を恐れずやり抜く力もあり、彼の考えた改革案で経営危機を乗り切ったこともありました。私はだいぶ前から「後継者は彼しかいない」と考えておりました。 B氏の経営権を盤石にするためにも、B氏に当社の株式をすべてもってもらいたいと考えています。そこで、現在当社の株式を持つ親族に相談に行ったところ、「適正価格で買い取ってくれるならば構わない」とのこと。ところが、B氏は当社の株式を買い取るほどの資金がない、と言います。 こうなったら、B氏は経営者として代表取締役にするけれど、株式は私と私の親族が持ち続ける、という方法しかないと考え、先日、B氏を代表取締役社長に就任させ、私は代表権のない会長に退きました。 決算を迎え、代表取締役が代わったことを税理士に報告したところ、税理士は実に複雑そうな顔をしていました。何か問題があったのでしょうか。
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