クレジットカードの売上を入金時に計上した[飲食業経理の失敗事例] 電子書籍版
55円(税込)
作品内容
失敗は成功のもと! でも本当に失敗すると大変!? そこで各界の専門家、しかも一流のプロフェッショナルが「よくある失敗事例」から正しい実務知識を解説。逆転のケーススタディで実務が身につく失敗から学ぶ実務講座シリーズ!新規開店、新装リニューアル、新メニュー開発…。時として失敗を恐れぬチャレンジが必要な飲食店経営。でも、だからこそ、「経理」で失敗してはいけません。本書はあらかじめ「飲食業経理の失敗」から貴店を守る電子書籍です。>>>>>私は数店のクラブを展開する法人(決算期3月31日)の代表取締役Aという者です。当社はここ数年、業績が好調に推移しており、この度、初の税務調査をうけることとなりました。 税務調査に備え、担当の税理士と過去3期分の取引の精査を行ったところ、以下の事実を発見することとなりました。発見された事実の内容は以下の通りです。 当社の店舗では業種上、お代が高額となることが頻繁にあり、それに伴いクレジットカードでの会計も多くなります。 クレジットカードの売上に関しては、当月分の売上が翌月15日にカード会社より入金されるという契約となっています。一例を挙げますと、1月中のクレジットカードでの売上が2月15日に入金されるという流れです。 当社ではクレジットカードの売上に関しては、カード会社よりの入金時に売上を計上するという経理処理を行っていました。 取引の精査後、担当の税理士より上記の経理処理に関して、次の指摘を受けました。 「Aさん、クレジットカードの売上は入金時ではなく、お客様がクレジットカードにてお会計をされた際に計上しなければなりませんよ。現状ではクレジットカードによる売上が1ヶ月分計上漏れとなっております。つまり、3月15日にカード会社より入金された金額までを、対応する事業年度の売上として計上されていますが、4月15日にカード会社より入金された金額も、お客様のお会計自体は事業年度終了前の3月に終了していますので、売上に計上しなければなりません。これは、税務署より指摘の可能性がありますね。指摘があれば、法人税と消費税の修正申告が必要となってしまいます」 今更の指摘も対応策はなく、案の定、税務調査にて指摘を受け、法人税と消費税の修正申告を提出する事となってしまいました。
作品情報
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