八雲と屍体 ゾンビから固有信仰へ 電子書籍版
3080円(税込)
作品内容
墓を掘り起こし八雲は思考する八雲が記した数々の“死”と“屍”、「物語をねだる者」と「語り部」たち、レキシントンの古屋敷を舞台に語られた幽霊譚、ディオダティ荘の夜を彩る怪奇談義、前世の記憶を持つ少年・勝五郎の転生、火星に運河を見つけた男・パーシヴァル・ローウェルとの出会い…小泉八雲を彩るエピソードはあまりに刺激的でファンタジーじみている。しかし、それらは果たして「真実」なのか──大塚英志の決定版・八雲論。初めて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に触れる読者に捧ぐ、八雲と八雲の物語を愉しむための必読書。決してファンタジーと現実を混同してはならない。だから、私たちは八雲という死者のファンタジーを“理解”してはいけない。それは死者の擬人化であって、私たちが読んでいるのはあくまでも「偽八雲」なのである。(本文より)
作品情報
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