仕舞屋侍〈新装版〉 電子書籍版
858円(税込)
作品内容
かつて御小人目付として剣と隠密探査の達人だった九十九九十郎(つくもくじゅうろう)。だが後輩がお役目で命を落としたことを機に職を辞し、いまは町屋でもめ事の内済屋を営んでいる。齢を経たからできる練れた交渉。見えてくる人の心の綾。だが、その九十郎も驚くことがある。ある日家に帰るとひとりの童女が「お帰りなさいませ」と膝をついた。父母を亡くし、賄いとして雇って欲しいという。童女は、断っても出て行かず、会津で料理人をしていた父に仕込まれた料理で九十郎を唸らせる。そんなある日、九十郎は、不忍池の畔で追剥ぎに襲われて、斬り殺された山同心の妻・お照から依頼を受ける。お照は、夫がたびたび夢に現れては無念だと訴えるのだと述べ、三十両を添えて、涙ながらに事件の真相解明を懇請するが…
作品情報
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