さみしくてごめん 電子書籍版
1760円(税込)
作品内容
「わたしはいつまでも驚いていたい。こわがっていたい。絶望して、希望を持ちたい。この世界から遊離せずに、それをしつづけたい。世界にはまだまだ奥行きがあるのだから。」今、もっとも注目される書き手、永井玲衣の最新刊!哲学は心細い。さみしい。だがわたしは、さみしいからこそ哲学をしているような気がする。生まれてきたことがさみしい。わからないことがさみしい。問いをもつことがさみしい。問いと共に生きることがさみしい。(本文より)ことばが馬鹿にされ、ことばが無視され、ことばが届かないと思わされているこの世界で、それでもことばを書く理由は何だろう。わたしの日記は、戦争がはじまって終わっている。あの瞬間から、日記は戦時中のものとなった。だが、ほんとうにそうなのだろうか。戦争はずっとあったし、いまもある。わたしが絶望したあの戦争は、いまもつづいている。だからあの日記はすでに戦時中のものだったし、この本も、やはり戦時中のものである。とはいえ、わたしたちの生活に先立って、戦争があるわけではない。生活の中に戦争が入り込むのだ。どうしたって消すことのできない、無数の生の断片があるのだ。たとえ「対話」ができず、あなたのことばを直接きくことができなかったとしても、決して「ない」のではない。(「あとがき」より)目次1 やっぱりハリーポッタリわたしが飲むとこ見ててよタイツを履き忘れてすみませんでしたばかものよとかうざいんだけどシーサーには怖い顔をしていてほしい箸、ごめんなさいね夜に手紙を書くな思ったより小さいあたらしい犬を提案する2念入りな散歩1月1日の日記思い出せないことが絶えず思い出される街、渋谷見られずに見る試みる3さみしくてごめんそれ、宇宙では通用しないよiPadを叩き割れ後ろの風景を置き去りにすれば見えるそうなのか これが そうなのか身に覚えのない場合はご対応くださいなんだかさみしい気がするときに読む本考えるための場4この本はもう読めない枕辺の足きみの足を洗ってあげる穴だらけの幸福ただ存在するたけ運動徹夜のための徹夜ないがある今は、知っているただ、考えたいあとがき
作品情報
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