「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本 電子書籍版
1144円(税込)
作品内容
彼ら(逃亡実習生)は自らをボドイ(兵士)といった―――。国からは「高度」と見なされない、圧倒的多数(外国人労働者)の世界。絶対的な弱者でも敵でもない彼らの「現実」に追ったディープルポ。ポストコロナのボドイを追った新章も収録。日本政府をはじめ、公的機関が使用している言葉、「高度外国人材」。ならば、国の定義とは真逆の人材も存在する。そして、日本社会はそのような「『低度』外国人材」にこそ強く依存し、彼らを必要としているのが実態だ。既に稼げない日本に見切りをつける中国人は多く、外国人労働者の主役はベトナム人に移行している。生身の彼らは紋切り型の報道で語られるような絶対的な弱者や被害者でもなく、陰謀をたくらむ存在でもない。中国、ベトナム、日本各地を回り、実態に迫る!われわれは記号としての弱者や敵を想定していたのに、いたのは人間だった。■害獣と外来種を狩るボドイたち■「自動車窃盗は彼らの今年の流行です」■日韓台中のベトナム花嫁争奪戦【目次】はじめに第一章 コロナ、タリバン、群馬県――隣人は平和な「イスラム原理主義者」第二章 「兵士」たちの逃亡と犯罪――主役は中国人からベトナム人へ第三章 頼りなき弱者――ベトナム「送り出し」業者に突撃してみれば第四章 「低度」人材の村――ウソと搾取の「破綻した制度」第五章 「現代の奴隷」になれない中国人――稼げない日本に見切りをつけるとき第六章 高度人材、低度人材――「日本語だけは上手い」元技能実習生第七章 「群馬の兄貴」の罪と罰――北関東家畜窃盗疑惑の黒い霧おわりに新 章 ポストコロナ時代のボドイたち主要参考文献※本書は2021年3月に小社より刊行した単行本を加筆修正の上、新書化したものです。
作品情報
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