〈焼跡〉の戦後空間論 電子書籍版
3740円(税込)
作品内容
敗戦直後からの戦後日本をたどるときの出発点として、焼跡や闇市は位置づけられ、語られてきた。焼跡や闇市を表象する小説や映画、批評を検証することを通して、私たちがもつ戦後日本という歴史認識や国土イメージをあぶり出す。そして、田村泰次郎や石川淳、宮本百合子、金達寿らの文学テクストから当時の人々の息づかいを丁寧に読み解き、日本だけではなく冷戦期東アジアや旧植民地が抱える問題群が焼跡や闇市のイメージに含まれていることを指摘する。「戦後日本」という枠組みから「冷戦期日本」という歴史認識へのパラダイムシフトを提起する挑発的な日本論。
作品情報
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