フォマルハウトの三つの燭台〈倭篇〉 電子書籍版
1078円(税込)
作品内容
殺したのは自分自身? 気が変になりそうだろ? AI家電の自殺疑惑、非実在の隣人を殺したと主張する被告人… 次々に発生する起こりえない事件。日本SF界の巨匠が描く、地続きの未来の「真実」とは。想像する力を侮ってはならない。〈読者は現実と妄想は区別できるという常識を揺さぶられ、今いる現実はリアルなのか、実は妄想なのかを考えてしまうのではないか。(略) 本書は、人間の想像力がいかに強い力を持っているかから始まる。それは、人間が想像したテクノロジーが次々と現実に作られていることからも分かるが、想像力が切り開いてきた科学技術の発達が、恩寵なのか、災厄なのか判然としないケースもある。本書は人類の未来を明るく照らすために、想像力をどのように使うべきかも示しているのである〉――末國善己(解説より) 知能家電管理士である「ぼく」の仕事は、家電製品たちの仲を取り持つこと。きょうトースターが死んだ。自殺かもしれない。困り果てた「ぼく」と、友人で生来の自由人・太田林林蔵の前に現れたのは、角の生えた愛らしい兎。それは〈フォマルハウトの使い〉だという。日本SF界の巨匠が放つ想像力迸る野心作。
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