競馬の裏事情 疑惑の裁定史 電子書籍版
220円(税込)
作品内容
【内容】競馬は影の部分がおもしろい――まえがきに代えて/第一章 八百長事件に潜む闇/ギャンブルの裏側/水一杯で能力が激減/ヤクザの親分にそそのかされる/明るみに出た八百長事件/大本命の競走中止で大混乱に/レースを捨てた騎手にファンが暴動を起こした/やましい人間は過剰に反応する/日本中央競馬会の信頼を失墜させた事件/戦後最大の八百長/競馬の素人が記事を書いた/動機は善意だった/疑わしきは罰せられる/甘い誘いに乗ってしまった/「華麗なる一族」との闇取引/異例のレース直後の記者会見記者/大崎昭一の八百長疑惑/保安部の「ノルマ主義」の犠牲になった/第二章 ノミ屋が中央競馬会を席巻した/ノミ屋のビジネスモデル/「企業努力」で顧客を獲得/「豪商」の構図/ノミ行為が認められていた時期があった/裁判で認められたノミ行為/JRAの放漫経営が招いた危機/真剣勝負のブックメーカーのオッズ/投票の多様化とともに存在価値を下げた/個性的なノミ屋の面々/五分遅れのカラクリ/東西のヤクザが一触即発状態に/億単位の儲けで豪遊/ノミ稼業の帝王/帝王の大勝負/第三章 疑惑の裁定/人為的なミスで巨額損失/確定するまで馬券を捨ててはいけない理由/掲示板の表示にファンが騒然/闇に葬られた判定写真/一着賞金を差し出して詫び入れ/地に墜ちたJRAの信用を取り戻した/審議と関係のない馬が失格処分/ゴール板を間違えて二着敗退【「まえがき」より抜粋】「歴史は史実を多く知っているからと言って書けるものではない。集めた史料を整理し、駆使するには、史観というものがぜひとも必要だ」/たとえ競馬、六〇年の歴史とはいえ、私にもそれが必要かと思う。私の競馬に対する史観は、競馬とは馬の競走を通して、人間社会が持っている善悪、正数と負数、表と裏、ピンからキリまでが、全部出た象徴の世界だ、ということだ。とくに裏、陰の部分がおもしろい。人間の本性が出ているからである。しかし、これまで出版されている競馬の関係書は、ありきたりの名馬の物語か、そうでなければ、馬券作戦の本だった。だから私は本書で、本当に人間の本音が出た競馬の闇の部分を、名馬名勝負を扱った拙著『最強の名馬たち』(講談社)同様に、等身大で書きたいと思った。【著者】渡辺敬一郎(わたなべ・けいいちろう)1936年、千葉県に生まれる。早稲田大学文学部中退。競馬評論家・大川慶次郎氏に師事し、競馬専門誌「ダービーニュース」編集長を務める。1966年に退社し、執筆活動を開始。著書には『欧州黄昏競馬』(ミデアム出版社)、『海外競馬に行こう!』(東邦出版)、『ヨーロッパのカフェテラス』(徳間書店)、『最強の名馬たち』『平成名騎手名勝負』『強すぎた名馬たち』『日本競馬 闇の抗争事件簿』などがある。
作品情報
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