明清文学の人びと(中国学芸叢書) 職業別文学誌 電子書籍版
4455円(税込)
作品内容
【内容紹介・目次・著者略歴】明清時代、文学の創作者・享受者の層は飛躍的に拡大すると同時に、作品にも実に様々な人びとが登場した。本書は、職業分化の進展したこの時代の文学を、身分・階層・職業別という独自の切り口で観察し、人びとと文学との関わりに焦点を当てる。著者は明末通俗文学の作者馮夢龍への関心を出発点に、白話小説を中心とする幅広い資料を探り、多様な視線が織りこまれた明清文学の魅力に迫る。作品の背景をなす社会の様相をも浮かび上がらせた文学的明清社会史ともいうべき、新しい文学史。【目次より】はじめに一 本書の目的と構成二 明清という時代三 明清の文学四 「俗」文学の時代五 大衆化、大量化の時代第一章 皇帝一 「文」の主宰者としての皇帝二 清代皇帝の文学三 感傷的な皇帝像四 遊ぶ皇帝五 皇帝を描くリスク六 皇帝に寄り添う影 宦官について七 宦官のプラス面八 文学作品中の宦官第二章 受験生一 読書人二 士と庶三 科挙の受験勉強四 科挙の階段五 試験場のありさま六 合格すれば七 科挙をめぐる小説八 家庭教師のこと第三章 官僚一 科挙合格から二 官僚の仕事三 赴任途中の事故四 官僚の身の危険五 郷紳になる第四章 農民一 文学作品の中の農民二 裁判文書に見える農民三 農村の歌四 農村の祭りと藝能五 農民の物語六 『紅楼夢』の農民第五章 職人一 文学の中の職人二 工藝品の役割三 玉職人の物語四 園林を守る植木職人五 歌の歌い手としての職人第六章 商人一 中国の士農工商二 客商の場合三 商人の伝記四 詩を作る商人たち五 中商人六 小商人第七章 医者一 医者の地位二 医者と文学三 医者の詩、傳山の場合四 小説に見える医者五 『金瓶梅』の医者六 笑話の中の医者第八章 江湖の人々一 江湖とは?二 『水滸伝』 江湖の小説三 小説の中の易者四 旅藝人第九章 奴僕一 力を労する者二 旅の道連れ三 明末の奴変四 阿寄の伝五 奴僕の物語六 悪しき奴僕七 物語の中の婢第十章 僧侶一 明代の詩と仏教二 清初における僧侶の詩三 小説の中の僧侶四 笑話の中の僧侶五 破戒僧の肯定参考文献あとがき※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。大木 康1959年生まれ。中国文学・文化学者。東京大学東洋文化研究所教授。東京大学文学部中国文学専攻卒、同大学博士課程単位取得退学。文学博士。専門は、明代の通俗文芸、出版文化、科挙制度と知識人。著書に、『明末のはぐれ知識人』『不平の中国文学史』『中国明清時代の文学』『中国近世小説への招待』『中国遊里空間』『馮夢龍『山歌』の研究』『明末江南の出版文化』『原文で楽しむ明清文人の小品世界』『明清文学の人びと』『「史記」と「漢書」』 『中国明末のメディア革命』『冒襄と『影梅庵憶語』の研究』『蘇州花街散歩 山塘街の物語』『馮夢龍と明末俗文学』『明清江南社会文化史研究』など、訳書に、彭見明『山の郵便配達』 『中国古典小説選12.笑林・笑賛・笑府他』『現代語訳 司馬遷 史記』(編訳)などがある。
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