愛のように焼き尽くせ 電子書籍版
231円(税込)
作品内容
友田泰行は大学野球の才能あるピッチャー。坂口陽太郎は両親を早くに亡くし、親戚の家で働きながら住まわせてもらっている。佐知花はグランドの陰から泰行を覗き見ていたところを、八田に咎められるが治そうとしない。泰行と陽太郎は旧友として再会し飲みに行くが、泰行のストーカーである佐知花がついてきてしまう。飲み屋から逃げだした泰行を追いかけてきた陽太郎は、その姿に自分の人生への苛立ちも含めて怒りをぶつけた。その夜、泰行は事件に遭い死亡してしまった。三人は警察の捜査に誰もしゃべらず、事件は未解決のまま。陽太郎はその後、親戚の工場を乗っ取り、経営を成功させたあと佐知花と偶然再会する。佐知花の母と娘の四人で、ドライブと食事のデートをする。家族と間違われて、陽太郎は幸福を実感していた。後日待ち合わせた二人は流れのままに結ばれた。陽太郎は結婚を申し込むが、佐知花の心にはまだ泰行がいた。佐知花は泰行の事件のことを真剣に調べようと八田を呼び出す。手がかりはなかったものの、八田が連れてきた真理と後日、二人だけで会うと彼女のヒプノセラピーによって、心に封印していた真実を知った。どうやって死んだのか、そしてなぜ誰も警察にしゃべらなかったのか。真理は八田と別れ、知った真実をネタに陽太郎に金の無心に行くが、彼に一目惚れして結婚を要求した。陽太郎は真理と結婚し、年を取っていく佐知花を遠くから見守っていた。思うようにいかない人生の中、陽太郎は愛する佐知花の秘密を守り抜いたことで、満足して死んでいった。◆さら・シリウス:あらすじ◆春日 寛:文章
作品情報
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