見捨てられる<いのち>を考える 電子書籍版
1980円(税込)
作品内容
生きるべきひと/死んでいいひと、もう選別は始まっている……安楽死と尊厳死、そして優生思想をめぐって緊迫していく現況に警鐘を鳴らす2020年7月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性患者に薬物を投与したとして、ふたりの医師が嘱託殺人の容疑で逮捕された。同じ年、コロナ禍で医療が逼迫するなか、人工呼吸器をどの患者に優先して使うべきかの議論が紛糾。医療がひとの生命を縮めうるという事実に、私たちは直面せざるを得なくなった。研究者として当事者として支援者として、死生学や生命倫理に長らく携わってきた著者たちが緊急セミナーで結集。安楽死・尊厳死、そして優生思想をめぐり、先走っていく世論に警鐘を鳴らす。【目次より】まえがき――安藤泰至第1 部 ALS 嘱託殺人と人工呼吸器トリアージ◆「尊厳死」「安楽死」の危うさ――安藤泰至◆ALS 患者の「死ぬ権利」?――川口有美子◆医療が死を早めてよいのか?――島薗進第2 部 「安楽死」「尊厳死」言説といのちの学び◆殺される/殺すのはだれか?――安藤泰至◆<間>の生を聴く/<間>の生を語る――大谷いづみ◆いのちの選別をめぐって何が起きていたのか?――島薗進◆ディスカッション第3 部 「死」へと追い詰められる当事者たち◆生命倫理問題における「当事者」の再考――いのちを守るとはどういうことか――安藤泰至◆家族に「殺させる社会」を生きる――「大きな絵」のなかで「小さな物語」に耳を澄ませる―児玉真美◆医療資源について語るとき、考えなければならないこと――島薗進◆ディスカッションあとがき――島薗進
作品情報
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