アステイオン80 電子書籍版
1100円(税込)
作品内容
特集 第一次大戦100年ちょうど100年たったから何だというのか。99年や101年とどこが違うのか。それでも、あの大戦による破壊と影響の巨大さを考えれば、改めてその意味をかみしめるのに100年の歳月が必要だったのかもしれない。それはかみしめることのできる過去、つまり「歴史」となったことを100年の区切りは象徴しているのかもしれない。進歩の最先端にあると自負していたヨーロッパは、これによって空前の人的・物的破壊を経験した。四つの伝統ある帝国、ロシア、ハプスブルク、ドイツそしてトルコが、地球上から消滅した。文明としてのヨーロッパそのものが、深い懐疑に沈んだ。そしてヨーロッパで始まったあの大戦だが、世界の人々の運命を大きく変えた。もちろん日本人も例外ではない。その後100年、人類は教訓を学ぼうとし、多くの試みを繰り返してきた。改めて100年前の大惨禍を想い、断罪も正当化も超えた何かを探ってみよう。あの大戦は意外にまだ我々の身近にあるのかもしれないのだから。
作品情報
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