本を読む、乱世を生きる 電子書籍版

  • 本を読む、乱世を生きる 電子書籍版
  • 4950円(税込)

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    作品内容

    社会、国、人間関係、自分の将来に不安や絶望を感じている読者へーーー。学び闘い抜く人間の「叡智」がここにある。文藝評論家・福田和也の名エッセイ・批評を初選集!!◆第一部「なぜ本を読むのか」◆第二部「批評とは何か」◆第三部「乱世を生きる」総頁832頁の【完全保存版】◎中瀬ゆかり氏(新潮社出版部部長)「刃物のような批評眼、圧死するほどの知の埋蔵量。彼の登場は文壇的“事件”であり、圧倒的“天才”かつ“天災”であった。これほどの『知の怪物』に伴走できたことは編集者人生の誉れである。」◆時代に屈しない感性と才覚をいかにして身に付けるか◆本を読むのは、人生を作ること。生きることを、世界を、さまざまな人々を、出来事を、風景を、しっかりと味わい、その意味と感触を把握し、刻み込むためには、最高の訓練だ。本はただ味わいを作りだすだけではない。読書は、時間を作りだす。(中略)書物には時間は組み込まれていない。ただ、紙に印刷された文字があるだけだ。書物の「上演時間」は、人によって千差万別である。しかもそれは、まったく作品自体によっては決定されない。ただ読者によって、つまりは読み、理解し、想起するという精神の働きだけによって決定される。このことの恐ろしさ、面白さを理解できるだろうか。(「本は、人生を作る」より)人にたいする好奇心は、麗しい人類愛にくらべれば、遥かに俗っぽいものでしかありません。けれども好奇心は、人間の悪徳や醜悪さに負けません。悪や醜さは好奇心にとっては、意気を阻喪(そそう)するものではなく、むしろ美味なものです。好奇心は、人間にたいする絶望的な真実にも、耐えることが出来ます。それは美しくはないかもしませんが、人間という卑小で俗にまみれた存在を、最終的に肯定する力をもっているのです。さらに云うならば、人間にたいする好奇心は、人間だけで成り立っている世間、世の中にたいする興味であり、そこで積極的に生きるための、大きな支えになるのです。人にたいして好奇心をもつことは、本書のもっとも大きなテーマである、果敢に現世を生きることの、核になりうるのです。それは、生きること自体への興味を深めてくれます。(「悪の対話術」より)カバー装画◎大竹伸朗/装幀◎鈴木一誌

作品情報

出版社
ベストセラーズ
提供開始日
2021/03/12
ジャンル
ビジネス・実用

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