太宰治の女たち 電子書籍版
305円(税込)
作品内容
落伍者のフリした、人間関係の天才。男女の疑問は、太宰に聞け!生身の女に全身でぶつかり、太宰治は三十九歳で死んだ。太宰治の、文学上の共犯者となった「五人の女たち」最初の心中相手で、一人絶命した「田部あつみ」最初の妻で不貞をはたらき離縁された「小山初代」『ヴィヨンの妻』の“椿屋のさっちゃん”のモデルで、二番目の妻「津島美知子」『斜陽』のために自分の日記を提供した「太田静子」玉川上水で太宰との心中を遂げた「山崎富栄」二十一歳の太宰治が心中を試みた時、相手の女・田部あつみは、死の直前で他の男の名前を叫んだ。それに気づいた彼は、二人を固く結んでいた手首の紐を断ち切って、一人生き残る。太宰治の小説はすべて、女の嘘から始まったのであり、常に生身の女を描いたものだった──。太宰治の作品と人生、そして、そこに介在し小説モデルにもなった五人の女たちを紹介しながら、男女の機微をも読み解く画期的な一冊!!
作品情報
作者の関連作品作者の作品一覧