オールドリフレイン 電子書籍版
770円(税込)
作品内容
尾崎翠著『第七官界彷徨』をモチーフにした渡辺えり子の劇団3○○時代の傑作! ■屋根裏部屋で、一人の老女が死に誘われている。彼女は「恋」を待ちながら人々に忘れ去られた作家である。トランクを抱えた男と家出した大阪少年がやってくる。男はそのトランクに若き日の叶えられなかった「恋」を閉じ込めていた。そのトランクが開けられたことから老女の物語が息を吹き返す。時は大正。苔の花粉の降る夜、それが人体に及ぼす影響の研究に失恋の痛みから没頭する二助、物言わぬ患者に心奪われてしまった医者・一助、二人の妹・町子。彼らは町子の夢の中へと巻き込まれ、舞台はルーマニアヘ… 【著者】渡辺えり子:山形県出身。舞台芸術学院、青俳演出部を経て、1978年に『劇団3○○(さんじゅうまる)』を結成。1998年の解散まで、主宰・劇作家・演出家・女優の4役をつとめる。1983年「ゲゲゲのげ―逢魔が時に揺れるブランコ」で岸田戯曲賞受賞。1987年「瞼の女―まだ見ぬ海からの手紙」の作・演出で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。舞台にとどまらず、映画やテレビ、作家としても個性を発揮。2001年、「ユニット宇宙堂」を旗揚げ。新人の育成のため、2003年より劇団に改めた。
作品情報
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