農協 巨大な挑戦 電子書籍版
660円(税込)
作品内容
農業問題は、日本の最も弱い脇腹になってしまった。国際価格の何倍もの米、牛肉を食わされている消費者も不満なら、それだけ高価格の農産物を作ってもなおかつ経営不振の生産者もまた不満を持っている。コンセンサスの国といわれる日本において、およそ農業問題ほど国民各層の間でコンセンサスが成立していない問題はほかにないのではあるまいか。日本が内側に抱え込んだ矛盾は、大詰めの局面にあるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の最大の問題となっている。日本の全農民を独占的に組織し、農業問題の帰趨を決める政治力と経済力を持つ「農協」はどこへ向かうのか。1970年代に入って方向転換を模索し始めた巨大組織を徹底的に取材した立花隆が、日本の将来像を見すえて世に問うた労作。今、日本人が直面している「農業問題」のすべてが本書にある――。
作品情報
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