ヴェトナム(下):壮大な悲劇 1945-1975 電子書籍版
5742円(税込)
作品内容
英国の歴史家によるヴェトナム戦史の決定版本書は、第一次インドシナ戦争前夜からサイゴン陥落までの30年を振り返り、開戦から終戦に至る歴史的背景と政治的思惑を事実に即して描写し、戦争の本質に迫った大作である。一つひとつの作戦や戦闘、その結果としての災禍が時間軸に沿って詳細に描かれており、時代の空気が変化していくさまが臨場感をもって伝わってくる。著者は25歳のときに初めて、BBCの特派員としてヴェトナム戦争取材に携わった。その後の人生に大きな影響を及ぼした戦争を俯瞰し、その細部を再現しようとしたのが本書である。当時、取材で訪れた土地を再訪し、三年間で米越仏の生存者100人以上にインタビューを行った。生々しい戦闘シーンに加え、兵士や市民の肉声を巧みに構成したことで、50年前のモノクロ写真でしかなかった出来事の断片が現場の人びとの内面とともに浮かび上がってくる。英国人という第三者的な立ち位置が、冷徹な筆致、ひいては本書の客観性に利していることは間違いない。戦史ものの体裁をとりながらオーラルヒストリーとしての側面も併せ持つ、稀有な戦史ノンフィクションである。[目次] 地図一覧 用語解説第16章 巨大な泥沼に胸まで浸かって 1 反戦運動家たち 2 戦争愛好者たち 3 戦場で必要な技術 4 火器第17章 こちら側、あちら側─それぞれのヴェトナム戦争 1 「きょう一日を生き延びよ(ソン・クア・ガイ)」 2 戦士たち 3 サイゴン側の兵士たち第18章 テト 1 プレリュード 2 フーガ 3 象徴的な侮辱第19章 巨大な糸車 1 反撃 2 大統領の降伏第20章 繰り返される再試合 1 臨終 2 交渉第21章 ニクソンの遺産 1 崩れゆく軍隊 2 オージーとキウイ 3 神々 4 ヴェトナム化第22章 組み込まれた敗北 1 釣り針とオウムの嘴(くちばし) 2 対テロ戦略 3 「ラムソン719」第23章 付コ ラテラル・ダメージ帯的損害 1 「メアリー・アン重砲基地」 2 スケープゴート 3 「さあ、国へ帰ろう」第24章 最大の戦闘 1 レ・ズアン、攻勢を強める 2 嵐の発生 3 むなしい勝利第25章 でかくて、醜くて、太ったやつら 1 「マクガヴァンを絶対かつ完全に吹き飛ばす」 2 「爆撃で連中の度肝を抜いてやる」第26章 死ぬ前のキス 1 囚人 2 「和平」 3 旗の戦争(ウォー・オブ・ザ・フラッグス)第27章 終幕 1 侵攻 2 「ああ、わが祖国、私のかわいそうな国よ」第28章 その後 1 報復 2 戦争の収支決算 謝辞 注記と参照先/参考文献/写真クレジット
作品情報
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