明治のワーグナー・ブーム 近代日本の音楽移転 電子書籍版
2530円(税込)
作品内容
西洋音楽が日本にもたらされて150年。日本人は洋楽を短期間に、徹底して取り入れたが、これは世界にも稀な事例なのだ。ではどのようにして洋楽を是とする価値観が生まれ、新しい感性が習得され、コンサートの実践が受け入れられたのか。世紀転換期の明治末、宗教学者・姉崎正治(嘲風)の雑誌論文に端を発する「ワーグナー・ブーム」は、日本の洋楽受容の縮図と言っていい。洋楽の流入経路、それに関わった役人や学者、音楽家、「お雇い」教師たちの意図と役割を詳細に辿り、日本近代化のもう一つの流れを描き出す鮮やかな社会文化史。目次より序 章 明治のワーグナー・ブーム第一章 シューマンの「薩摩潟」第二章 文明国にふさわしい響き第三章 「敗者」たちの洋楽第四章 「お雇い」の奮闘第五章 二人の洋楽徒―留学・栄達・屈折第六章 洋楽と明治のハビトゥス補 章 「ワーグナー」はどこから来たか第七章 「時代閉塞」を打破するタンホイザー終 章 頭を通して聴く音楽
作品情報
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