流れることへの哲学 存在の花を訪ねて 電子書籍版
2970円(税込)
作品内容
古代ギリシア以来、哲学は不動のものを真実在と見なし、確固不動たるものとしての実体を基礎概念とした。一方、ギリシアのヘラクレイトスは「万物流転」を説き、事物の流動性を語った。西方の文化においても、流れは無視されてきたわけではない。息はルーフやプネウマとして重要な生命原理、精神原理であった。本書は、哲学とは徹頭徹尾、具体性の中で展開されるもの、個と普遍が相即するものととらえる。存在論、言語論、倫理学、中動態、時間論、実体論、聖霊論などをめぐって、西洋哲学で主題化されて来なかった〈流れ〉を問う哲学試論である。
作品情報
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