落とされなかった原爆――投下候補地の戦後史 電子書籍版
2200円(税込)
作品内容
原爆が落とされるかもしれなかった、小倉、新潟、横浜、京都。この史実は、どのようにして発掘され、受け止められ、継承されてきたか。日米双方の史資料にもとづく空襲記録運動や自治体史編纂、あるいは環境運動、文学・映画等も含め、足元の郷土を知ることから原爆への想像力は始まった。47都道府県の被団協に注目し、広島・長崎以外の被爆問題も考える。戦後世代は、どうすれば戦争に当事者意識を持てるのか。投下候補地からヒントを探る。はじめに―原爆投下候補地の戦後史第1章 被爆地以外に残る被爆の痕跡1 各地に散った被爆者たち2 落とされなかった原爆の記憶第2章 長崎への贖罪意識―小倉1 命運を分けた曇天2 小倉の原水禁運動3 カネミ油症、風船爆弾、そして原爆4 並存する二つの平和資料館第3章 原爆疎開の伝承―新潟1 落とされなかった原爆2 新潟版「火垂るの墓」3 自治体史の編纂と知事布告資料の発掘4 新潟の被爆者たちと非核平和都市宣言第4章 大空襲の記録から原爆の記録へ―横浜1 予約解除された横浜2 空襲記録運動の展開と横浜3 横浜市立大学による米軍資料の発掘4 横浜とヒロシマ・ナガサキ第5章 無空襲都市からの想像力―京都1 「無空襲都市」「非戦災都市」の誕生2 オーテス・ケーリと京都神話3 空襲記録運動と吉田守男4 再生産される古都神話終章 実証的な想像力の構築へ向けて
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