ネオ・ネグレクト 外注される子どもたち 電子書籍版
1045円(税込)
作品内容
習い事漬け、塾のはしご、孤食、スマホ育児、SNS映え重視の子育て……。衣食住は満ち足りていても、親が子どもに関心を持てない。それが「ネオ・ネグレクト(新しい育児放棄)」です。コスパ・タイパを優先し、“外部の専門家”に子育てを任せる親が増えている現代。もちろんそこには多大なお金がかかります。一見「恵まれた子育て」に見えますが、重要なものが欠けているようにも感じられます。著者の矢野耕平氏は、中学受験指導の現場で30年以上子どもに向き合ってきました。その豊富な経験と取材をもとに、家庭や学校で起きている実態を描き出し、背景にある社会の歪み――効率至上主義、情報過多、自己責任論――に鋭く光をあてます。「送迎バスで習い事はしご」「お金だけ渡して毎日孤食」「受験は塾に丸投げ」「SNS映えのための子育て」……。便利さや豊かさの影で欠けているのは、親が子どもへ向けるまなざしと親子の信頼関係です。本書は、効率や課金では埋められない“子どもにとって本当に必要なもの”を問い直し、親や社会がこれからどうあるべきかを考える指針となります。現代子育ての新たな問題に向き合うための、すべての保護者・教育関係者必読の一冊。■目次■序章 「ネオ・ネグレクト」とは何か――衣食住が満たされていても何かが足りない…「ネオ・ネグレクト」の定義とは。第1章 東京湾岸タワマン地域の子どもたち――都市の豊かさの陰で進む、子育て外注の実態。第2章 次世代に引き継がれる心の傷――親の無関心が子どもの心に残す深い影響。第3章 教育現場と「アウトソーシング」――塾や学校に“丸投げ”する子育てがもたらす弊害。第4章 育児とネオ・ネグレクト――幼少期からはじまる子育ての外注化の実態。第5章 結局、誰が「悪者」なのか?――親、学校、社会…問題の背景を社会問題として問い直す。終章 ネオ・ネグレクト減少の筋道――子どもが健やかに育つために本当に必要なこととは。
作品情報
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