読むと死ぬ本 電子書籍版
1980円(税込)
作品内容
それでもこの本を開こうとするあなたへ。お急ぎでない場合は、身辺の整理を済ませておくことを強くお勧めします。正直なところ、どこまで読んだら「この本を読んだ」という判定になるのか判断しかねるのが心苦しいところです。警告はしました。かつてロシアには「読むと死ぬ本」が存在しました。日本でも翻訳され、読者が本当に次々と亡くなっていったため、この世から消えた――はずでした。今、私の目の前に現れた一冊の本。この本を開いたときから、私の運命は狂い始めたのです。【あらすじ】 ベストセラー作家を夢見ながらも売れない小説を書き続ける私。ロシアで「読むと死ぬ本」と呼ばれる本を書き、謎の生涯を送ったセージャ・ダビニフスのドキュメントを書き上げ、担当編集の氷上さんに手渡すと、「実は見つかったんですよ、本物が。彩藤さん、読みたくありませんか……?」と告げられた。本当に読むと死ぬというのだろうか。その呪いは本物なのだろうか。私は興味をひかれつつもその日は答えを出さずに帰宅した。そして、その日、あの人に死が訪れた――。現代によみがえった本が、私の生活を侵食していく。いやだ、死にたくない。だれか助けてください。ひらけば最後、死が訪れる――。
作品情報
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