殺し屋の営業術 電子書籍版
2035円(税込)
作品内容
第71回江戸川乱歩賞受賞作! 選考委員(有栖川有栖、貫井徳郎、東野圭吾、湊かなえ、横関大)圧倒的面白さで、激賞!! 「営業ノルマ」は、2週間で2億円。稼げなければ、全員まとめて地獄行き。前代未聞の「命がけの営業」が始まる。営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井(とりい)。珍しい夜間のアポイントを受けて向かった豪邸で刺殺体を発見、自身も背後から殴打され意識を失ってしまう。鳥井を襲ったのは、その家の主を「殺す」ことを「ビジネス」として請け負っていた、「殺し屋」だった。目撃者となってしまった鳥井は、その殺し屋・風見(かざみ)と耳津(みみづ)に、口封じとして刺殺体とともに埋められそうになる。そのとき鳥井は「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と語り出す。そう、これは殺し屋相手の商談なのだ。死体の上に立たされ、いまにも土を被せて埋められそうな状況で、風見と耳津を相手に、鳥井は「営業」を開始する。「今月のノルマはいくらでしょう? 売上目標は?」 「契約率は25%……、残念ながら、かなり低いと言わざるを得ません」 「どうしてこんな状況になるまでプロの営業を雇わなかったんですか?」 矢継ぎ早の質問と営業トークを、文字どおり「必死に」展開する鳥井。そして、二人の殺し屋の隙にまんまと潜り込む。「……あなたたちは幸運です。私を雇いませんか? この命に代えて、あなたたちを救って差し上げます」
作品情報
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