ロシア革命と芸術家たち1917-41:芸術家の勝利 電子書籍版
5346円(税込)
作品内容
前衛芸術と共産主義を 思想家が語る現代史十月革命後(一九一七年~四一年)、ロシア・アヴァンギャルド運動の旗手は、共産主義といかに闘ったか? すなわち、芸術の諸領域(文学、絵画、音楽、演劇、映画……)の創り手たちと国の政治指導者たちが、イデオロギーや多様なイズムとどんな関係を取り結んでいたのかという問題を、ブルガリア出身の哲学者トドロフ(一九三九年~二〇一七年)は、その遺著において探究する。ゴーリキーをはじめ、メイエルホリドやマヤコフスキーからブルガーコフ……ザミャーチンやショスタコーヴィチ、エイゼンシュテインまで! 15人のロシアの前衛芸術家たちの人生とともに「時代精神」を鮮やかに描き出してゆく。〈本書は、集団肖像と全体主義政権を前にした芸術家の個人肖像という、大きなふたつの部からなる二枚つづきの絵というかたちを取っている。[…]個人肖像のほうは、画家カジミール・マレーヴィチという、ひとりの芸術家の経歴を綿密にたどっている〉(「序文」より)。ロシアの前衛芸術と共産主義を巡り、思想家が語る現代史。マレーヴィチ伝も白眉な、比類なき文化史。カラー図版を10点収録。【目次】序文 革命を前にした創造的芸術家たち第一部 愛から死へ 第1章 革命の衝撃ブーニン、言葉の批判 一九一七年のブルガーコフゴーリキー、〈啓蒙〉の信奉者メイエルホリド、熱狂革命に奉仕するマヤコフスキー自然の力に耳を傾けるブロークパステルナーク、共感と留保ツヴェターエワ、思想よりも人間を 第2章 自分の道を選ぶピリニャーク、言い逃れをする抵抗者マンデリシターム、匿名のビラザミャーチン、最初のディストピアバーベリあるいはありえない嘘ブルガーコフ、悪魔を憐れむ歌一致を求めるパステルナーク 第3章 文化的反革命ショスタコーヴィチ──音楽と言葉エイゼンシュテイン、勝った者が負けになる 第4章 死亡者名簿第2部 カジミール・マレーヴィチ 第1章 革命の陶酔 第2章 ユートピアを生きる 第3章 アヴァンギャルド芸術家の旅程 第4章 芸術それ自体 第5章 幻滅の年月 第6章 共産主義の批判 第7章 逃亡と監禁 第8章 絵画への回帰 第9章 最後の探求 エピローグ 革命後・ 謝辞訳者あとがき・ 文献 ・ 原註 ・ 訳註・ 図版一覧
作品情報
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