深重の橋 電子書籍版
1650円(税込)
作品内容
本作品は著者名を澤田ふじ子から定家治生に変更いたしました。京を焦土と化す応仁・文明の大乱の足音が刻々と迫るなか、15歳の少年〈牛〉が人買い商人の手で湯屋(風呂屋)へと売り飛ばされた。狡猾な主が課す苛酷な労働に耐え、牛は逞しい男へと成長する。そして一緒に人買い市から売られてきた女と心を寄せ合うのだった。やがてその才を見込まれ牛は、武具屋に引き取られる。激化する守護大名家の勢力争い、度重なる凶作と飢饉、頻発する土一揆。そして、日本の文化を誕生させたといっても過言ではない、足利義政の為政――。牛は応仁・文明の大乱の渦中へ身を投じるが、そこには悲劇の邂逅が待ち受けていた……。巻末に短編小説「はぐれの茶碗」を収録。
作品情報
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