ブルー・マシン 海というエンジンと人類史 電子書籍版
3168円(税込)
作品内容
海という巨大な青いエンジンは、地球と人類にすべてをもたらしてきた。ところがいま、人類の活動によって、海を中心とした地球の環境システムが崩壊の危機にある。アウトリガー・カヌーを漕ぐ物理学者が、地球のシステムを動かす「海」の全貌を描き出す!「本書はあなたを世界中の海を巡る航海へと連れ出し、歴史と文化、自然史と地理、動物と人々の物語のあいだを行き来しながら、ブルー・マシンの基本的な形を明らかにする」(著者)イギリスで自然やアウトドアに関する優れた作品に贈られる「ウェインライト賞(2024年保全部門)」を受賞!【本文より】本書はあなたを世界中の海を巡る航海へと連れ出し、歴史と文化、自然史と地理、動物と人々の物語のあいだを行き来しながら、ブルー・マシンの基本的な形を明らかにする。私たちの冒険は海の内部、すなわち液体のエンジンに織りこまれた物理的メカニズムと生命の両方を横断する。見えてくるのは、私たちが観察・注目する海の出来事はランダム性、不運、または神の気まぐれの結果ではなく、実際には、常に深い場所で回転しているエンジンの表面的なあらわれにすぎないということだ。地球の海の複雑さをまるごと一冊の本に詰めこむことはできない。しかしその概要を描き、その仕組みの根底にある基本原理を提示することはできる――さらなる調査に役立てるための地図としては十分だ。その地図があなたの海に対する見方を変え、ことによるとあなた自身に対する見方も変えることを願っている。【著者】ヘレン・チェルスキーマンチェスター生まれ。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン機械工学科准教授。物理学者としての研究対象は外洋での砕波の下に生じる泡で、それらが気象と気候に与える影響を解明しようとしている。2011年よりBBCテレビの科学ドキュメンタリーのプレゼンターを定期的に務める。ポッドキャスト「オーシャン・マターズ」のホスト、コズミック・シャンブルズ・ネットワークの一員、フリー・チャージド・ショーのプレゼンターのひとり。2017年からはウォール・ストリート・ジャーナルで科学コラムを執筆。著書Storm in a Teacup:The Physics of Everyday Life(未訳)はベストセラーとなった。2024年、本書でウェインライト賞(保全部門)を受賞。ロンドン在住。【翻訳】林 真(はやし・まこと)奈良県出身。京都府立大学文学部欧米言語文化学科卒業後、会社員生活を経て明治大学大学院理工学研究科建築・都市学専攻総合芸術系にて修士号取得。主な論考に「村上春樹の紀行文と小説における相互影響について――なぜ『多崎つくる』は名古屋にもフィンランドにも「行かずに」書かれたか」小島基洋・山崎眞紀子・高橋龍夫・横道誠編『我々の星のハルキ・ムラカミ文学――惑星的思考と日本的思考』(彩流社、2022年)がある。
作品情報
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