シリーズ「時代の証言者」 物言う科学者 黒川清 「出る杭を伸ばす」東大名誉教授 (読売新聞アーカイブ選書) 電子書籍版
1300円(税込)
作品内容
気鋭の科学者が日本社会の意識改革に挑んできた日々を振り返る読売新聞のインタビュー連載「時代の証言者 物言う科学者 黒川清」(2022年5月~7月)を電子書籍化。1936年東京・荻窪に生まれ、東大医学部を卒業して東大病院の助手となった後、32歳で渡米した。米大学で医学を究め、カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)教授に就いたが、先輩の強い要請で1983年に帰国して東大医学部助教授に就任した。受け身の姿勢が目立つ日本の学生に「科学する精神」を育てる必要を感じて医学教育で実践。その後、東海大医学部長に転じ、政府の審議会委員などとしても活躍し、2003年会長に就任した日本学術会議では、独立した機関としての長期的・俯瞰的な提言に注力した。2006年に安倍晋三首相(当時)から日本初の科学担当・内閣特別顧問を要請され、成長戦略「イノベーション25」策定に尽力。「出る杭を伸ばす」などの文言で意識変革を促し、2011年の東京電力福島第一原発事故の国会事故調査委員会では委員長として問題点を指摘。米国科学振興協会から「日本の統治機構・社会の因習に対し、科学者の責任感で異議を唱えた勇気」を評価された。政府や産業界と一線を画し学界から発信し続けてきた警句の数々は貴重だ。目次(1)今こそ必要 多様な知恵(2)漱石名乗った曽祖父(3)病弱な「濡れたスズメ」(4)成蹊 個性派の教師陣(5)東大医学部 野球と両立(6)透析研究 米軍医の協力(7)透析治療の新体制作り(8)東大紛争激化 米へ(9)ボスから三つのルール(10)豊かな国 混乱の時代(11)家族3人 大陸横断(12)米永住へ医師免許(13)ベトナム戦争の爪痕(14)人材の移動 大学に活力(15)腎臓 巧みな働き解明(16)説得に根負け 東大へほか
作品情報
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