犠牲の森で 大江健三郎の死生観 電子書籍版

  • 犠牲の森で 大江健三郎の死生観 電子書籍版
  • 5280円(税込)

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    作品内容

    【第12回東京大学南原繁記念出版賞受賞作】「死生観」という切り口から、作家の全体像に迫る大江健三郎という作家の全体を、「犠牲」のテーマから一貫して解釈しえた画期的研究。イメージ分析を主軸として、様々な領域のテクストからの影響、同時代的な社会状況、故郷の歴史・空間性などを踏まえて、大江作品における死生観を詳細に描き出す。【阿部公彦(東京大学教授)東京大学南原繁記念出版賞授賞時講評より】「おもしろいのは、菊間さんのアプローチが大江作品に内在する具体性と抽象性の独特な拮抗を半ば模倣するようにして展開することである。[…]言葉やイメージに徹底的に接近し寄り添うことで、犠牲となった獣の血なまぐささに追い立てられた人物たちの空間感覚を論考中にいわば写し取るのである。そうやって土台のところで論の具体性を確保した上で、より大きな総論へと進む。そこではちょうど大江の人物たちが「総体」との一体化を目指すのと同じように、大江健三郎という作家の全体を視野におさめた議論が展開する。」【主要目次】序論 「死生観」から大江を読む第I部 「壊す人」の多面性――『同時代ゲーム』第一章 『同時代ゲーム』の背景第二章 「犬ほどの大きさのもの」第三章 「暗い巨人」への帰依第四章 「森」という神秘のトポス第II部 犠牲獣の亡霊第一章 皮を剥がれた獣たち第二章 「御霊」を生むまなざし第三章 隠された「生首」第四章 「後期の仕事(レイト・ワーク)」における亡霊との対話第III部 「総体」をめぐる想像力第一章 自己犠牲と救済第二章 救済を担う大樹第三章 聖なる窪地と亡霊たち補論 テン窪を探して第四章 「神」なき「祈り」の場結論 「犠牲の森」の変容

作品情報

出版社
東京大学出版会
提供開始日
2023/05/26
ジャンル
文芸

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