進化的人間考 電子書籍版
2420円(税込)
作品内容
進化に興味を持った人に、最初に読んでほしい本ヒトに固有な特徴や性差について進化という軸を通して検討し、なぜ言語や文化を持つのか、ヒトの進化環境がどんなものだったかなどについて、領域横断的に考察する。第一人者が明晰かつ親しみやすい語り口で、進化という視点から人間の本性に迫る。 【第1章より】人間がなぜこのような生き物なのかを科学的に探るには、人間の進化の理解が必須である。進化を理解するには、進化のプロセスに関する一般的な理論を知らねばならない。その進化の理論を最初に科学的な形で提出したのはチャールズ・ダーウィンだった。…ダーウィンは、遺伝について何も知らずに進化の理論を考えたのだが、その後の遺伝学の発展に伴い、進化理論はどんどん進んでいった。現在の理解をもとに、人類の進化を考えると何が見えてくるか、本書では、進化という軸を通して、人間の理解を統合してみようと思う。進化学の越境であり、新たな人間学の試みの萌芽でもある。【目次】第1章 人間への興味――越境する進化学第2章 ヒトとチンパンジーはどこが違う?第3章 ヒトの生活史――赤ん坊、子ども、年寄り第4章 ヒトの子育て――ヒトは共同繁殖第5章 進化生物学から見た少子化――ヒトだけがなぜ特殊なのか第6章 ヒトの食物と人間性の進化第7章 ヒトにはどんな性差があるのか第8章 ヒトのからだの性差と配偶システム第9章 ヒトの脳と行動の性差1――食物獲得との関連第10章 ヒトの脳と行動の性差2――文化との関連第11章 三項表象の理解と共同幻想第12章 群淘汰の誤りとヒトにおける群淘汰第13章 ヒトはなぜ罪を犯すのか――進化生物学から見た競争下での行動戦略第14章 ヒトの適応進化環境と現代人の健康第15章 ヒトの適応進化環境と社会のあり方第16章 言語と文化第17章 人間の統合的理解の行方第18章 進化心理学・人間行動生態学の誕生と展望
作品情報
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