鎌倉殿と小山3兄弟 ~小山朝政、長沼宗政、結城朝光~ 電子書籍版
658円(税込)
作品内容
説明文【書籍説明】「イイクニ(1192)つくろう鎌倉幕府」鎌倉時代といえば、この語呂合わせを思い起こす人も多いのではないか。かつて、源頼朝が征夷大将軍に就任にした1192年を鎌倉時代の始まりと学校で教えられた。だが、最近の教科書は鎌倉幕府の始まりを守護・地設置の1185年とし、語呂合わせも「イイクニ(1192)」から「イイハコ(1185)」に変わっているとか。鎌倉幕府の成立時期は諸説ある。ただ、後の武家政権も征夷大将軍をトップとしたのだから、1192年も大きな区切りの一つだった。鎌倉時代は戦国時代に比べて地味なイメージだったが、2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で注目を集めている。この「鎌倉殿」ブームのうちに、この時代の面白い人物を知ってもらいたい。その一番手として取り上げたのが小山3兄弟である。小山3兄弟とは、小山朝政、長沼宗政、結城朝光の3人。まず、「こやま」ではなく、「おやま」。さらに3兄弟というが苗字が違う。弟2人は小山家から独立し、その分家もかなりの有力御家人となった。小山朝政は頼朝の関東支配の仕上げとなった野木宮合戦の主将。また、頼朝死後の鎌倉で執権・北条義時との政治的駆け引きを展開する。対立する御家人を粛清し、権力争いを勝ち抜いた北条義時にも、あまり知られていないしくじりがある。それと小山朝政がどう関わるのか。長沼宗政は鎌倉の暴言王。将軍さえも悪口の対象とした。「荒言悪口(こうげんあっこう)の者」(物言いが荒っぽく、口が悪い)と顰蹙(ひんしゅく)も買った。当然、粛清の対象となるはずだが、そうはならなかった。いったい何を言ったのか。結城朝光は若くして頼朝に随身、出世の機会に恵まれた鎌倉随一のラッキーボーイ。誠実な人柄が評価されているが、空気を読まない発言もあって、それがまた重大事件の引き金となり、それなのに本人はあまりダメージを受けないという不思議なめぐり合わせがある。ともかく3人とも特段に面白い。また、小山3兄弟との関係をみると頼朝や北条義時の人物像も違った角度から浮かび上がる。「小山3兄弟を知らずして鎌倉時代を語るなかれ」である。
作品情報
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