カール・シュミットとカトリシズム 政治的終末論の悲劇 電子書籍版
9460円(税込)
作品内容
【内容紹介・目次・著者略歴】“政治神学”“友と敵”“決断”“例外状況”“代表”。本書は、カール・シュミットの政治思想の特質を、彼の諸著作の徹底的な検証や他のカトリック知識人との比較考察を通して明らかにしたものである。近代合理主義・個人主義をプロテスタンティズムの産物と見做し、カトリシズムの教会論や終末論に依拠して痛烈に批判しつつも、遂に世俗化の犠牲となり、超越の契機を失い、ナショナリズムそしてナチズムと妥協していくシュミットの思考のプロセスが、克明かつ鮮やかに描き出される。【目次より】序第一章 初期シュミットの終末論シュミットの歴史観 シュミットの人間観 シュミット教会論 シュミット国家論第二章 ドノソ・コルテスの政治神学ドノソ・コルテスの生涯 歴史観 人間観 教会論 政治神学 ドノソの政治思想第三章 シュミットの政治神学の展開 カール・シュミットとドノソ・コルテスシュミットのドノソ継承 独裁論 自由主義批判 カトリック自然法論とシュミット ドノソとシュミットの相違点第四章 シュミットの教会論ヴァイマール期におけるカトリシズムの教会論 シュミットの教会論 シュミットの教会論に対する賛美 シュミットの教会論に対する批判 代表原理の衰退第五章 ドイツ・カトリシズムにおける二つの道 カール・シュミットとフーゴ・バル表現主義をめぐるシュミットとバル カトリシズムをめぐるシュミットとバル ナショナリズムと国家主義をめぐるシュミットとバルの対立 バルの禁欲的カトリシズム シュミットのバル評価第六章 カトリシズムと世俗化 カール・シュミットとヴァルデマール・グゥリアン決断主義と反自由主義 「世俗化されたカトリシズム」批判 ファシズムに対する態度 第三帝国におけるグゥリアンのシュミット批判第七章 シュミットと政治的カトリシズム カトリシズム・ナショナリズム・国家保守的カトリシズム ナショナリズム 国家主義 シュミットと中央党との対立第八章 カトリシズムとナチズム K・エッシュヴァイラー、H・バリオン、W・グゥリアンの選択K・エッシュヴァイラー H・バリオン W・グゥリアン第九章 二つの終末論 カール・シュミットとエーリック・ペーターゾンE・ペーターゾンの生涯 シュミットとペーターゾンの思想的関係 ライヒ・イデオロギー ペーターゾンの政治神学批判 ペーターゾンの終末論の展開 政治神学をめぐるシュミットとペーターゾン第十章 シュミットの反ユダヤ主義シュミットの反ユダヤ主義の展開カトリシズムと反ユダヤ主義おわりにシュミットの生涯と著作あとがき※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。古賀 敬太1952年生まれ。政治学者。大阪国際大学現代社会学部教授。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程を経て、京都大学大学院法学研究科修了。専門は、政治思想、とくにカール・シュミットの研究。著書に、『ヴァイマール自由主義の悲劇』『カール・シュミットとカトリシズム』『近代政治思想における自由の伝統 ルターからミルまで』『シュミット・ルネッサンス』『激動するヨーロッパ』(共著)など、訳書に、H・クヴァーリチュ『カール・シュミットの立場と概念』カール・シュミット『カール・シュミット時事論文集』ロバート・P・エリクセン『第三帝国と宗教』シャンタル・ムフ編『カール・シュミットの挑戦』などがある。
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