Fishing Café VOL.79 特集:未来に残したい小さな島々の釣り・文化・自然 海流の中の島々を行く 電子書籍版
640円(税込)
作品内容
優しく穏やかな島民の笑顔と島の風土が 文化を生み、育む日本創世の神話では、伊耶那岐命(男神)と伊耶那美命(女神)が、国産みの際に天浮橋(天と地を結ぶ宙へ浮く橋。神はこの橋を渡って地へ降りるとされる)に立ち、天の沼矛を海原に下ろしてこをろこをろとかき回し矛を持ち上げる。すると滴り落ちた潮が積もり重なって、まずひとつめの島、オノゴロ島が創られたーーとある。そのオノゴロ島に渡った二神は国づくりに励み、大小さまざまな島々を創った。国土地理院の令和5(2023)年2月28日の発表によれば、日本全国の島の数は合計1万4125島。北海道、本州、四国、九州、沖縄本島の5つを除くと、1万4120島になる。都道府県別の数では、一番多いのが長崎県の1479島、次いで北海道の1473島、そして鹿児島県の1256島となる。このうち人が生活している有人島は417島で、その数は瀬戸内海に面した県に多く、岡山県、広島県、山口県、香川県、愛媛県と続き、九州の長崎県、鹿児島県、そして沖縄県となる。この417島は、地理学的、気象学的に人々を迎え入れる環境があって、そこに住み続けられる魅力があるということだ。釣り具を携え期待に胸を膨らませながら上陸すると、島民の優しい笑顔とともに数々の歴史を経て育まれた絆に触れることができる。人々は、それぞれの環境の中で生きる場をつくり、次世代も健やかに住み続けられるよう、今も努力を絶やさない。天の沼矛を海原に下ろし、こをろこをろとかき回したその先に、かけがえのない島の文化がある。
作品情報
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