Fishing Café VOL.72 特集:北アルプスの渓流魚から山湾の深海魚まで多様性に触れる釣り旅 「絶景、垂直に巡る釣り旅」 電子書籍版
640円(税込)
作品内容
標高3000メートルから水深1200メートルまで! 垂直の釣り旅で巡る生態系のワンダー。北アルプスの懐ともいえる、標高3190メートルの北穂高から流れ出たひと雫は、幾筋もの流れとなって沢が合わさり、「南から東へ、東から北東へと向きを変え、犀川、千曲川、信濃川と名前を変えて350キロ以上の流程を経て、日本海に注ぎ込む。冬、3000メートル級の峰々を持つ北アルプス立山連峰の室堂平付近に積もった8メートルを超える積雪は、シベリア寒気団が地球の息吹として運んできたものだ。「その降雪と夏の降雨を合わせると、年間6000ミリ以上となり、世界有数の降水量として、日本三大深湾のひとつ富山湾へと流れ込む。さらに富山湾には、豊富な河川水や海底湧水が流れ込んでできる低塩分な沿岸表層水と、水深300メートルを超えると水温2度という冷たい深層水が存在することで鉛直に海水温が激変し、生息生物に強い影響を与え、独自の生態系を形成している。北アルプスの峰々を仰ぎイワナを釣り、湖や大河でマスたちと戯れ、日本海のマダイ、富山湾の深海系の魚とアクセスする。山と海を垂直、あるいは鉛直的に捉え、「釣りを通してひとつながりに眺めてみると、これまで見過ごしていた日本の奥深さと大きさを感じ、山や海とのさらなる一体感が得られるのだ。まさに、真実は“垂直の釣り旅”にある。
作品情報
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