遺恨の刃:番外紅白試合【電子書籍版】 電子書籍版
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作品内容
「うめはあれ以来、自室に閉じこもったままだった。たまに廊下ですれ違っても、俯いたままで、しゃべることはない。食事も喉を通らないらしく、ふっくらした頬の肉は落ち、胸も肩も薄くなった。隼人にはうめのつらさが身に染みた。慰めの言葉もない。なんと残酷な。このままでは絶対に済まさぬ、と決意を固くした。」(本文より)江戸時代末期。早世した兄に代わって家督を継ぎ、宮仕えの身となった粟宮藩の若き剣士・中村隼人。彼は上司であり、出世街道を駆け上がる能吏にして豪剣の遣い手・桑田甚兵衛から屈辱を受けながら、藩政の裏にうごめく怪しい影を感じていた。そんなある日、妹・うめの婚約者が斬殺死体で発見される――犯人は、一体だれなのか?重厚な筆致で描く、ミステリー仕立ての時代小説!【著者プロフィール】秋草 圭介(あきくさ・けいすけ)1949年 栃木県佐野市生まれ、宇都宮市在住。元新聞記者。武産(たけむす)合氣道会八段師範。居合道無双直伝英信流三段。Eメール:akikusakeisuke@snow.ucatv.ne.jp
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