AXIS 2021年12月号 電子書籍版
1100円(税込)
作品内容
「境界」を通して、社会に対する新しい見方と想像力を示します。 境界をデザインする。 世界は境界に満ちています。 政治、経済、暮らし、そして文化の領域でも、私たちの社会は境界があることでモノゴトが滞りなく進み、関係性が生まれています。 歴史を見ても明らかなように、人は世界を特定するために、場所、領域、カテゴリーにさまざまな線を引いてきました。 一方、境界が生む弊害や矛盾が顕在化する現代にあって、未来に対するひとつの肯定的なあり方としてボーダレス化(境界を超えること)を唱える声があります。しかし、こうした動きが再びボーダフルな状況をつくることにつながっているのもまた事実です。 境界を描くことは、新しい関係性を構築することです。モノゴトを取り巻く関係を整理し、より魅力的な関係を構築することがデザインの役割とするならば、境界を描く行為は、まさにデザインそのものといっても過言ではないでしょう。 物理的な境界もあれば、心理に作用する見えない境界も含め、自分が考える新たな境界を通して世界を俯瞰し、将来もたらされる価値や仕組みを考える。そんな事例や境界の再設定に挑むデザイナーの取り組みなどを紹介します。 ●連載 Close-Up「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI」●特集 「境界」から考える。●特集1 郡司ペギオ幸夫インタビュー 想定している思考の枠組みの、向こう側との付き合い方●特集2 建築とランドスケープの境界を問い直す●特集3 ポートランド州立大学公益デザインセンターに見る、境界線を越えるソーシャルプロセス●特集4 境界線を引き直し、組織の力を最大化させる三越伊勢丹ビジネスソリューション事業部、大成建設先端デザイン室●特集5 「人間中心」の境界から、「自然中心」の境界へ●特集6 特別寄稿 深澤直人 デザインとアートの境界●特集7 「境界を引き直す」ことで生まれる未来 パオラ・アントネッリとアリス・ローソーン●特集8 (No) Border が示す、未来と近接する現在●特集9 境界を引き直す意味とその可能性 ドミニク・チェン×清水淳子●連載 LEADERS 澤田智洋(コピーライター、世界ゆるスポーツ協会代表理事)●連載 Sci Tech File 現生動物から化石の謎を解き明かす 進化のリバースエンジニアリング●INSIGHT 吉岡徳仁の“本源に遡る”デザイン ―LIXILと表した「かたち」に込めた想いとは●INSIGHT ロンドン・デザインミュージアム「スニーカーを紐解く」キュレーターインタビュー●INSIGHT 現代のコンビニ食を考えるパッケージデザインプロジェクト●INSIGHT トマス・ヘザウィックと中国IMモーターズ ―都市空間におけるインテリジェントEVの未来●INSIGHT d.schoolのサラ・スタイン・グリーンバーグが集めた創造的アイデアを引き出す81種のエクササイズ●連載 田川欣哉のBTCトークジャム ゲスト:藤井輝夫(東京大学総長)●連載 & DESIGN インテリア(土田貴宏)、アート(太田睦子)、ビジネス(長谷川敦士)、フード(君島佐和子)●連載 クリエイターズナビ 前田 景、リーサ・ヒエタネン、片岡聖登、ワンオブジェ・デザインスタジオ、藤咲●連載 定期購読、電子版、バックナンバーのご案内●連載 次号予告、編集後記
作品情報
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