シェークスピア「ベニスの商人」の金貸しシャイロックは悪人か。 電子書籍版
328円(税込)
作品内容
10分で読めるミニ書籍です(文章量6,000文字程度=紙の書籍の12ページ程度)「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。まえがき「ベニスの商人」の金貸しのシャイロックは、貿易商人アントーニオに大枚の金を貸す。そして担保も利子も取っていない。ただ証文には、金を返せない場合、「借主の胸の肉一ポンド切り取る」と書かれ、その条件で契約を交わす。借主の船が難破して、期日までに金が返せなくなると、金貸しのシャイロックは裁判所で証文を振りかざし、胸の肉を切り取ろうとする。裁判官も許可するが、ただし「肉は切り取っていいが、血は流してはいけない」と、知恵を働かして借主のアントーニオを救うというのが、大体の粗筋。シェークスピア物語の「絵本」などでは、この肉を切り取ろうとする場面が紹介されている。この絵では、金貸しのシャイロックが悪相で剣を振りかざしている場合が多い。ひどいのになると、ニヤニヤ笑った変質者のように書かれている。だから、シャイロックは悪人のイメージを持たれるのだ。歴史的には、シャイロックが悪人一辺倒に描かれていたが、ヒットラーのユダヤ人迫害で、シャイロックが被害者として描かれるのが流行となったのである。果たして、シェークスピアはシャイロックを悪人として登場させたのだろうか。それとも被害者か。シェークスピアは善悪で人間を描くような単純なことはしていない。… 以上まえがきより抜粋
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