創(つくる) 2024年11月号 電子書籍版
600円(税込)
作品内容
雑誌ジャーナリズムはいま、総体として危機に瀕しているような気がする。総合誌と呼ばれる雑誌は、この間次々と廃刊の憂き目にあっている。映像メディアが影響力を増大させているのと反比例して、雑誌メディアはジャーナリズムのなかでレゾンデートルを失いつつあるように見える。画一的な情報洪水のなかで排除されてしまう異論や少数意見を積極的に取り上げてきたのが『創』である。例えば大手マスコミが連日押しかけ、テレビ局がヘリコプターを飛ばすなどして外側から何とか覗こうとしていたオウム真理教・麻原前教祖の三女の邸宅に初めて足を踏み入れたのは『創』だった。あるいは連続幼女殺害事件から8年間、あれだけ報道がなされながら、宮崎勤被告が初めて心境を語ったメディアが『創』だった。これらは決して偶然ではない。大手マスコミがいくら物量作戦を展開しても、いやそうすればするほど肉迫するのが困難になるものも存在するのである。『創』は常に独自のスタンスで大手マスコミの報道できない領域に挑んできた。ゲリラに徹することが、雑誌ジャーナリズムに残された存在領域だと思うからである。 ●今月のONE SHOT 再審法改正を求めた日比谷野音大集会●目次●月刊 嘲笑の時代 将軍からへ翔平 二刀流妻物語 マッド・アマノ●9・19 日比谷野音、再審法改正大集会の多彩な顔ぶれ●9・26 袴田巖さん無罪判決/映画『拳と祈り―袴田巖の生涯―』●永田洋子とその母親など…「連合赤軍事件」自筆の手紙●能登半島の被災地・珠洲市瓦礫の中の秋祭り 落合誓子●「性加害のない世界をめざして」女性作家たちの宣言●今月も春友さんの鉛筆画など「春活」作品を紹介●衝撃!植松聖死刑囚「獄中結婚」その経緯と背景……篠田博之●獄中結婚を決めた私がこの間感じたこと……20代A子●袴田事件再審無罪判決! その法廷の一部始終……青柳雄介●22年間かけた執念の映画『拳と祈り―袴田巖の生涯―』……笠井千晶●朝ドラ『虎に翼』と法曹界のジェンダー問題……鴨志田祐美・武井由起子・大沼和子●タレント文化人 筆刀両断! 【小泉進次郎】…佐高信●望月衣塑子の「現場発」 【岸田サン、なぜ辞めるんだっけ?】…望月衣塑子●「こころの時代」解体新書 【博物館のアクセシビリティと地域の孤立】…香山リカ●極私的メディア論 【日本の政治と朝日のスクープ】…森達也●ナショナリズムという病理 【奇妙なスパイ事件】…佐藤優●再審弁護人のベレー帽日記【袴田無罪判決から再審法改正へ(上)】…鴨志田祐美●ドキュメント雨宮☆革命【ロスジェネを見捨てた自民党とクルド人ヘイト】…雨宮処凛●『連合赤軍遺族への手紙』にまとめた関係者の未公開の手紙……江刺昭子●悠仁さま進学問題など秋篠宮家めぐる大議論の行方……編集部●あさま山荘事件、そして連合赤軍とは一体何だったのか……吉野雅邦●ただいまリハビリ中ネタニヤフ首相の新たな戦略構想】……重信房子●『虎に翼』出演者の投稿、五代友厚墓前祭●いつも心に6Steps【どくんごに真夏の夜の夢をみた】…空羽ファティマ●読者の声●今月の編集室から
作品情報
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