創(つくる) 2024年9月号 電子書籍版
600円(税込)
作品内容
雑誌ジャーナリズムはいま、総体として危機に瀕しているような気がする。総合誌と呼ばれる雑誌は、この間次々と廃刊の憂き目にあっている。映像メディアが影響力を増大させているのと反比例して、雑誌メディアはジャーナリズムのなかでレゾンデートルを失いつつあるように見える。画一的な情報洪水のなかで排除されてしまう異論や少数意見を積極的に取り上げてきたのが『創』である。例えば大手マスコミが連日押しかけ、テレビ局がヘリコプターを飛ばすなどして外側から何とか覗こうとしていたオウム真理教・麻原前教祖の三女の邸宅に初めて足を踏み入れたのは『創』だった。あるいは連続幼女殺害事件から8年間、あれだけ報道がなされながら、宮崎勤被告が初めて心境を語ったメディアが『創』だった。これらは決して偶然ではない。大手マスコミがいくら物量作戦を展開しても、いやそうすればするほど肉迫するのが困難になるものも存在するのである。『創』は常に独自のスタンスで大手マスコミの報道できない領域に挑んできた。ゲリラに徹することが、雑誌ジャーナリズムに残された存在領域だと思うからである。 ●今月のONE SHOT 講談社元社員「妻殺害」裁判の判決●目次●月刊 嘲笑の時代 MAGA防弾宇宙服着用 マッド・アマノ●7・26津久井やまゆり園と植松聖死刑囚の獄中ノート●書店現場からの反撃…出版流通改革の動きも●「いろは書店」復活プロジェクト 本誌7月号追加納本!●パレスチナ詩の朗読会 日本ペンクラブが動画配信●4年目の7・18と三浦春馬さんをめぐる様々な話題●〈News Eye〉和歌山カレー事件を追った映画『マミー』が一時、中止の危機に●〈News Eye〉鹿児島県警とメディアの責任 朝日新聞などの報道●〈News Eye〉松本人志氏と『週刊文春』が法廷外で「場外乱闘」●講談社元社員「妻殺害」裁判 差し戻し審判決への疑問……篠田博之●植松聖死刑囚が獄中で書いた「トランプ銃撃」と「事件後8年」●文書開示等請求訴訟で問われたNHKへの権力介入……長井 暁●出版流通の構造変革をめざすブックセラーズ&カンパニー……編集部●タレント文化人 筆刀両断! 【高橋源一郎】…佐高信●望月衣塑子の「現場発」 【置き去りにされた政策論議】…望月衣塑子●「こころの時代」解体新書 【ススキノ首切断事件、父親の証言から見えてきたこと】…香山リカ●極私的メディア論 【蓮舫と朝日新聞】…森達也●ナショナリズムという病理 【ドナルド・トランプ氏のカルヴァン主義】…佐藤優●再審弁護人のベレー帽日記【住民の声を国会に届ける地方議会】…鴨志田祐美●ドキュメント雨宮☆革命【旧優生保護法裁判、最高裁で勝訴!!】…雨宮処凛●みちよと子どもの死後のこと、そしてあさま山荘銃撃へ……吉野雅邦●ただいまリハビリ中【パレスチナでの集団虐殺】……重信房子●7・18をめぐる三浦春馬さんへの想い●いつも心に6Steps【プライドをかかげて】…空羽ファティマ●読者の声●今月の編集室から
作品情報
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