13th Note (4) サンドイッチとビバップ 電子書籍版
220円(税込)
作品内容
デリでサンドイッチを頼むとき、アメリカ人は徹底的にカスタマイズする。パンはホットドッグ、トマトスライスは2枚、オニオンとピクルスは抜いて、ケチャップなしでマヨネーズを少々。それは大学のカリキュラムについても同じ。ジーンペルラ、デイヴグラッサー、バリーハリス、裕太。NYのジャズ大学で上級生になった千里(50)に新しい出会いが訪れる。第4弾はビバップ・ストーリー!【読了時間約30分】「NYに来たばかりの頃、近所の和食屋さんでバリーハリス(ビバップの巨匠)に遭遇しているのだ。僕が必死にその日に勉強したノートを広げて復習をしていたら、隣に座った氏が『きみはジャズを学んでいるの?先生は誰なの?』って聞いてきた。すぐにその人が誰かは僕にもわかったので緊張しながら、『ニュースクールでまだ基礎クラスをやっているのです』とだけ返したら、『そう。あそこはジャズしか教えないいい学校だ。ジュニアマンスとか本物のミュージシャンが教えている。やめなさんなよ。続けなさいよ。ビバップは楽しいよ。今度暇があったら家にも習いに来なさい。じゃあ、頑張って』僕はもう全身がカチカチになり直立不動で『ありがとうございます!』とその場をあとにした」――本文より。大江千里■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し愛犬と共にNYへ。ジャズアルバム『boysmatureslow』『SpookyHotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った『9thNote』12冊、日本家屋体験エッセイ『僕の家』4冊を配信中。
作品情報
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