労働市場改革の経済学―正社員「保護主義」の終わり 電子書籍版
1936円(税込)
作品内容
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。小泉政権の下で進められた派遣労働の規制緩和が、いわゆる「ワーキングプア」を生み出した元凶として強く批判されている。民主党政権では、派遣労働の規制強化などの改革逆行が進められようとしている。筆者の八代氏は、派遣労働を含めた非正社員数の増加は、小泉改革以前の1990年代初めから続いている長期的な傾向であり、小泉改革によって非正社員が急増したわけではないと指摘する。問題はむしろ、正社員が過剰に保護されているために、非正社員がそのシワ寄せを被っていることにある。正社員・非正社員の格差解消のために、1800万人の非正社員をすべて正社員化しようというのは、まったく実現性に乏しい話である。そうではなく、非正社員という働き方を社会的に認知し、「同一労働・同一賃金」をはじめとした制度改革を進めて、賃金や労働条件を改善することが必要である。本書では、正社員と非正社員の格差だけではなく、男女間、世代間の労働格差を解消するためには何が必要かを、安倍政権下の経済財政諮問会議委員であり、改革派として知られる八代尚宏氏が総合的に論じている。【主な内容】序 章 労・労対立第1章 なぜ今、労働市場の改革が必要なのか第2章 非正社員問題とは何か第3章 派遣労働禁止では誰も救われない第4章 日本的雇用慣行の光と影第5章 こうすれば少子化は止められる第6章 男女共同参画とワーク・ライフ・バランス第7章 エイジフリー社会実現に向けて第8章 非正社員重視のセーフティ・ネット改革第9章 公共職業安定所と労働行政の改革
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