バラバラ殺人の文明論 家族崩壊というポップカルチャー 電子書籍版

  • バラバラ殺人の文明論 家族崩壊というポップカルチャー 電子書籍版
  • 1400円(税込)

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    作品内容

    2006年12月、東京・渋谷の歯科医師一家・武藤家において、予備校生の次男・勇貴が妹にあたる短大生の亜澄を殺害し、遺体をバラバラにする事件が起きた。一般的に「歯科医師一家殺人事件」と呼ばれる同事件を、著者は亜澄への弔意を込めて「短大生バラバラ殺人事件」と記している。同事件から浮かびあがるのは、「現在の日本では“良さそう”に見える家族にこそ病弊が潜むのではないか」という矛盾、もしくは「家族が新しい世代を育成する場ではなく、新しい世代が圧殺される場と化しているのではないか」という歪みの存在だ――と著者は説く。この矛盾や歪みの淵源を探ると、明治以来の「近代」という文明それ自体に潜む問題点にまで行き着くのだという。映画や演劇といったわが国のポップカルチャー(一般文化)作品において「新しい世代の圧殺に起因する家族崩壊」というモチーフが最近目立つことにも着目しつつ、日本全体の未来への展望を指し示す。

作品情報

出版社
PHP研究所
提供開始日
2013/10/18
ジャンル
文芸

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