ハリウッドとマッカーシズム 電子書籍版
660円(税込)
作品内容
第二次大戦終結後の自由と解放感に満ちていたアメリカに、猜疑心、不寛容の嵐が吹きあれた。「赤狩り」という名の異端審問の場にまず引き出されたのは、彼らをターゲットにすれば注目をあびることが見越された〝ハリウッド・テン〟と呼ばれる映画人だった。旋風はその後、連邦・州・地方公務員、学会、出版・マスコミなどへ波及する。引き出された人びとの多くは、投獄、失職、家族離散、亡命、自殺などの悲劇にみまわれたが、本書や映画『真実の瞬間』に描かれているように、臆することなく闘った人びともいた。著者は本作品を通じて、ナダレを打って理性が失われていくことへの警鐘を鳴らすと同時に、人間の弱さと靭さをも描いている。
作品情報
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