清けし狐の通い道 電子書籍版
550円(税込)
作品内容
手の中に握ったブリキ缶が、からころと音を立てた。私は、あの日からこれを開けていない。まだあの夏の思い出が、ここに詰まっているような気がして──ずっと、手放せずにいた。「懐かしいな……」これは大切な宝物だ。それをなでるだけで、自然と昔を思い出し、笑みがこぼれる。毎年夏が訪れると、どうしても思い出してしまうのだ。遊び、笑い、共に過ごした日々を。友達というものから逃げるように帰った田舎で、出会った少女との数々思い出を。──まるで泡沫のような、数日間の話を。※本作は黒崎香蓮の個人誌作品の電子書籍版となります。
作品情報
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